
ことわざネタ
「天高く馬肥ゆる秋」や「女心と秋の空」などのことわざにも見られるように、秋の気候は古来より日本人にとって過ごしやすくもあり、寒暖がはっきりしないこともあるので、ある意味捉えにくい季節とも認識されてきました。
日本人は一年の四季を楽しむことが出来る民族として有名ですが、そのなかでも秋という単語を使用した慣用句やことわざはひときわ多いことをご存知ですか?
このようなイディオムをまめ知識として知っておくと思わぬタイミングで利用できるものです。昔の人々の言葉から、秋とはどんな季節なのか、を学んでおくと、自然と「秋」に興味が湧き、気付くことが多く身に付くことが増えます。
「ここ、クーラーきつくないですか?」
「寒いですよね?」
「女性に冷えは天敵ですからね。」
「秋茄子は嫁に食わすなって言いますしね!」
「あれ、それってそういう意味でしたっけ?」

有名なことわざのひとつですが、その意味は二通りあります。また、それは真逆の意味を持っている特殊な慣用句です。一つ目の意味は「秋の茄子はとても美味しいので憎らしい嫁に食べさせる必要はない」という姑達の嫁いびりの言葉という説。二つ目の意味は「茄子は体を冷やすので大事な嫁には食べさせてはいけない」「茄子には種が少ないので子供が出来にくくなるため、大事な嫁には食べさせてはいけない」というお嫁さんをいたわる言葉とする説です。使用する場合によってニュアンスがだいぶ変わってきますが、一般的には一つ目の意味が広く使われていたため、二つ目の意味は一つ目の意味の露骨さから生まれたフォローのようなものなのかもしれません。

「もうすっかり暗くなってしまいましたね」
「早いですね、秋の日は釣瓶落としって言いますからね」
「暗くなるのが早いと夜道は危ないですから
気を付けてくださいね」

「元の彼女とはどんな風に別れてしまったのですか?」
「それが突然だったんだ、理由も良くわからなくて…」
「そういう女性いますよね、女心と秋の空って言いますし…
次、頑張りましょうよ!」
「男心は移り変わりしないんだよなぁ…」
ことわざから学ぶこと
秋は夏に比べ過ごしやすいので夜遅くまで起きていたり、美味しいものをたくさん食べたりと何かと不摂生になってしまう季節です。 夏に比べて体の代謝も落ちることに比例し、残暑を理由に水分を取りすぎむくんでしまったり、日が短くなることによって気持ちが少し鬱になりやすく、切ない曲が聞きたくなる季節だとも言われているため、あまりに無茶をしないようにと暗に示してくれているのかもしれません。 楽しい時間は思いっきり楽しむべきですが、体と心のバランスに気を配り、何事にも度を超えないようにした方がよいでしょう。